スキービンディングの種類と選び方について徹底解説!

雪の便りが来ていよいよシーズンが迫ってまいりました。
自分も早くゲレンデに立って滑りまくりたい気分で毎日ソワソワしております。

さて、今回はもう差し迫ったスキーシーズンですが、まだ道具が決まりきっていない、もしくは今年からフリースタイル系のスキーに乗ってみたい、1台用意してみようと考えている皆様に向けた記事を書こうと思います。
どのスキーに乗ってみたいかなど決まった方はいるかもしれませんが、私達の元に最も多くの質問が来るのがこの話題「ビンディングの推奨はありますか?」「どのビンディングを取り付けるのがいいのでしょうか?」「どこのお店でビンディングを選べばいいでしょうか?」などなどの感じです。
ですので今回はこのビンディング選びについて書こうと思いますので是非参考にしてみてください。

ビンディングを選ぶ前にまず規格は適合しているかの確認

ご存じの方もいるかもしれませんが、最近はブーツやビンディングに色々な種類が出てきてそれぞれの形状によって使える使えない、相性が良い、悪いなどがあります。
ビンディングを選ぶ際に重要になってくるのは自分のブーツのソール形状がどの形状で、どのビンディングに適合しているか知ることがまず大切なことなんです。
まずはブーツのソール形状にはどんな物があるのか紹介したいと思います。

従来どおりのアルペンソール規格

従来からある形状でほとんどのブーツで使われいるのがこのアルペンソール規格、この規格の場合は下の表から見るとほとんどのビンディングで使用することができます。

TLT・テックビンディング対応ソール

山のツアーなどで使用されるマウンテン用TLT・テックビンディングに対応したソールです。つま先とかかとに切れ込みがありそこに固定するタイプです。

グリップウォーク(GRIP WALK)

歩行のしやすく最近では第2の規格になりつつあるグリップウォーク(GRIP WALK)以下のようなマークが入っているのが目印です。(ノルディカ、ヘッド、ダルベロの一部機種)

WTRソール

歩行のしやすいWTRソール、こちらもグリップウォークと同様に使用されている規格になります。以下のようなマークが入っているのが目印です。(サロモン、アトミック、ラング、ロシニョールの一部機種)

ツアー規格のソール

山登り中心に設計されたソールで歩いたり行動したりしやすいように最近ではラバーで出来ていることが多いです。

以上のような種類があり、他にも下の表の中にはありますが最近ではここまでに上げたものが比較的多く流通しています。
このように色々なソールのブーツが出てきたのでビンディングとの適合性をしっかりと確認しておかないと適合しないビンディングだとハマらないことやハマったとしても安全にビンディングが機能せず怪我などにつながってしまう場合もあります。
従来のアルペンソール以外のブーツを購入検討の際は必ず使用するビンディングの適合性をお店などの専門家に確認することをおすすめします。

赤枠はステップイン(着脱)できる場合もありますが組み合わせとしては不可になります。

用途に合わせたビンディング選び

自分の使っているブーツの規格がわかったらそれに合わせたビンディングを選びましょう。
とは言え最近は色々な用途に合わせたビンディングの種類がありはたしてどれを選んだら良いのかが更に分かりづらいかと思います。
ここ最近で発売されているビンディングなどを用途別でまずはざっと紹介します。

※ちなみに私は基本ICELANTICのスキーを取り扱っていますのであくまでフリースタイル系のスキーに関するビンディング情報ですのでかなり偏っているのと私の独断と偏見で書いていますのでご参考までに…

ゲレンデを中心に楽しく滑ることを重点的に考えた方向け

最初にご紹介する部類はコスト的にも比較的お手頃に入手でき、ゲレンデの滑走や地形などで遊んだりする方などにおすすめするビンディングになります。
カラーなども豊富にあるカテゴリのビンディングですので板に合わせて選んでみるのも楽しいかもしれません。

MARKER SKI BINDING(マーカー ビンディング)
SQUIRE 11 ID (スクワイヤ 11 ID)

【メーカー紹介文】
スクワイヤは超軽量ながらも高い拘束力と安全性能を持ちます。フリースキー入門者からベテランライダーまで、マーカーのフリースタイルの機能の全てを受け継いだスクワイヤは要求に性能でこたえます。
※SQUIRE 11 IDは、SOLE ID (ソールID) 仕様ですので、従来通りのアルペンブーツ規格以外に、グリップウォークやWTRソールのブーツ、ツアーリング規格(ISO 9523)のブーツまで幅広く対応します。

TYROLIA(チロリア ビンディング)
ATTACK2 11 GW (アタック2 11 GW)

【メーカー紹介文】
タフでコンパクトかつ、全てのテレインをこなす正確さを備えたATTACK2 11 GW は、パーク・トランジションからバックカントリー・ブーターまでパワフルで最高のパフォーマンスを発揮するフリースキービンディングです。
※ATTACK2 11 GWは、アルペンソール(ISO 5355)とGrip Walkソールのスキーブーツに適合します。ツアーソールやWTRソール規格のスキーブーツには適合しませんので、ご注意下さい。

フリースタイル系でパークやグラトリなどで遊ぶ方向け

パークやグラトリをするにはそれなりに開放値なども大きめのものにしたいと思う方にはこちらのカテゴリがおすすめかと思います。
お店の方などに色々と聞いたところ1番人気はすぐ下のMARKER BINDINGのGRIFFON 13 IDというのがダントツにフリースタイルスキーをやる方には人気で信頼性も高いそうです。

MARKER SKI BINDING(マーカー ビンディング)
GRIFFON 13 ID (グリフォン 13 ID)

【メーカー紹介文】
グリフォンを選ぶことは軽さだけではなく、性能を選んでいることを意味しています。
グリフォンの価値は軽量で力強く、オールラウンドにバランスがとれた妥協のないパフォーマンスモデルであることです。
どのレベルのスキーヤーにも必ず安心と満足をあたえるモデル。
※GRIFFON 13 IDは、SOLE ID (ソールID) 仕様ですので、従来通りのアルペンブーツ規格以外に、
グリップウォークやWTRソールのブーツ、ツアーリング規格(ISO 9523)のブーツまで幅広く対応します。

TYROLIA(チロリア ビンディング)
ATTACK2 13 GW (アタック2 13 GW)

【メーカー紹介文】
タフでコンパクトかつ、オールテレインをこなす正確さを備えたATTACK2 13 GW は、パークライドからバックカントリー・ブーターまでパワフルで最高のパフォーマンスを発揮するフリースキービンディングです。
※ATTACK2 13 GWは、アルペンソール(ISO 5355)とGRIP WALK(ISO 9523)ソールのスキーブーツに適合します。 GRIP WALK以外のISO 9523規格のツアーソールやWTRソール規格のスキーブーツには適合しませんので、ご注意下さい。

LOOK BINDING(ルック ビンディング)
LOOK PIVOT 14 GW

【メーカー紹介文】
PIVOTビンディングは、スイングバランスに優れた、安全・安心のスキービンディング。パーク&パイプやモーグルなどフリースタイルスキーヤーに好まれているビンディングです。
・ロングエラスティック
ヒールピースの誤解放を防ぐロングエラスティック
・ショートマウンティング
スキーのフレックスを最大限に引き出すショートマウンティング
・ターンテーブル
脛骨の真下の回転軸により骨への負担を軽減するターンテーブル設計
※PIVIT 14 GWは、アルペンソール(ISO 5355)とGRIP WALK(ISO 9523)ソールのスキーブーツに適合します。 GRIP WALK以外のISO 9523規格のツアーソールやWTRソール規格のスキーブーツには適合しませんので、ご注意下さい。

少し山にも登りたいけどゲレンデでも楽しみたい方向け

最近だとバックカントリーなども流行ってきているため歩行のことも考えられたビンディングも発売されています。
私は昨年度はこのカテゴリのビンディングを使用していました。
ゲレンデで使うにも十分なパフォーマンスが出せますので気に入っております。

MARKER SKI BINDING(マーカー ビンディング)
BARON EPF 13 (バロン EPF 13)

【メーカー紹介文】
同シリーズのDUKE PRO EPF 18 よりも軽量なBARON EPF 13は、抜群のスイングバランスと安定感でバックカントリーフリーライドの定番となっています。
※BARON EPF 13は、SOLE ID (ソールID) 仕様ですので、従来通りのアルペンブーツ規格以外に、グリップウォークやWTRソールのブーツ、ツアーリング規格(ISO 9523)のブーツまで幅広く対応します。

MARKER SKI BINDING(マーカー ビンディング)
KINGPIN 10 (キングピン 10)

【メーカー紹介文】
スキービンディングの世界をリードしてきたマーカーは、キングピンでピンテックビンディング技術の
スタンダードを大きく変えました。KINGPINの持つ数々の独創的なテクノロジーは、
伝統と革新のマーカーに寄せられる期待に応えるべく誕生しました。
・TUV認証
ピンテックビンディングとして初めてドイツの技術検査協会TUVに認証されました。

ガッツリバックカントリーなどでツアーに行きたい方向け

とにかくガッツリバックカントリーなど用に考えてる方はこちらの重量なども考えてくると思いますのでこちらのカテゴリのビンディングも良いかもしれません。
ただし先にもご案内したようにこちらのビンディングを使うにはブーツ側も考えなくてはいけないのでその辺りも考慮してみてくださいね。

DYNAFIT(ディナフィット)
ST ROTATION 10 (ST ローテション-10)

【メーカー紹介文】
TUV安全認定を受けたローテーション・トゥピースをさらに進化させ、 トゥピースが自動的にセンター調整を行うハブ・センタリング機構を 搭載した最新のアルミ製ビンディング。 自動的にセンター調整を行うシステムにより、履きやすくなりました。
ツーリングビンディングとしてTUV認定を受けたローテーションする トゥピースを持つシステムがより正確な解放のメカニズムを高め、 ハードなエッジングや高速のライディングをサポートします。 軽量化を図りたいロングツーリングの中でもライディングに妥協したくない スキーヤーの為のウェイトバランスの高いテックビンディングです。

SALOMON(サロモン)
S/LAB SHIFT MNC (S-ラボシフトMNC)

【メーカー紹介文】
登るときはテックビンディング、滑るときはアルペンビンディングと トゥーピースで切り替えができる高い併用性を持つ革新的なニュービンディング。 滑りにおいては高いダウンヒルパフォーマンスと安全性を誇る。 DIN:6-13 WEIGHT(1/2ペア):865g 対応ソール:アルペン規格(ISO5355).WTRソール.GRIPWALKソール.ツーリング規格(ISO9523) ※ハイクアップ時にはテック対応ブーツが必要となります。

以上のように種類も色々と豊富にありますが用途ごとに分けて考えていただければそれなりに絞れてくると思います。

ビンディングを選んだら取付位置もこだわろう

ブーツが決まって、ビンディングも決まったらフリースタイルスキーの場合はこれだけでおしまいではありません。
というのもここが結構ポイントになります。

通常取付位置に関しては普通のアルペンスキーなどに関しては推奨された取付位置がありそれに合わせて取り付けますが、フリースタイルスキーの場合、単に推奨位置で取り付けてしまうと少しもったいないことになってしまうかもしれません。
というのも使用用途によってブーツセンターの位置を前後させてあげることでのりあじが結構変わってきます。

元に私の場合の参考例を出すと昨シーズン乗っていたスキーがNOMAD115 181cmになります。
こちらのスキーのCC(スキーのど真ん中)より4cmマイナスしたところに私は取り付けしていました。
なぜその様なセッティングにしたかというとシンプルに長め、太めの板をチョイスしたため少し取り回しを良くしたかった事と、ハイスピード域で少し体勢が後傾になってしまったときにテール側を存分に使いたいからという事でそのようにしました。

取付位置に関してはもちろんメーカー推奨もありますがせっかく用途に合わせて道具を選んだのでしたらこの取付に関しても是非こだわってみてください。
この様な相談がある場合はやはり強いのはプロショップなどですのでそちらでお店の方に相談してみるのも良いかもしれません。

ビンディングの取り付け調整はS-B-B認定整備技術者の居る所でお願いしよう

道具が全て揃ったら最後に重要になってくるのがビンディングの取り付け。
聞いたことがある方もいるかもしれませんがスキービンディングの取り付けに関しては国際規格 ISO 11088:スキー/ビンデイング/ブーツ(S-B-Bシステム)の組み立て・調整に準拠して行わなければいけません。
その知識などを有したS-B-B認定整備技術者(ビンディングの取り付けなどの講習会を受講して認定されている者)に必ずやってもらいましょう。
これはビンディングの取り付けだけでなくブーツを買い替えたり、友達からスキーをもらったりした時などもしっかりと調整をして貰うことが必要になります。

調整などをする場合は以下の情報が必要になります。
身長・体重・年齢・ブーツソール長・スキーヤータイプ(技量)
この情報を間違えると滑っている時に安全性が確保されない他、大きな事故や怪我の原因になってしまいますのでしっかりと相談してくださいね。

まとめ

ビンディング選びに関して色々と書いてきましたがいかがでしたでしょうか!?
実は道具選びの中でいがいと軽視されがちですが、いざ色々と道具を揃えていった中で最後に一番悩んでしまうのがこのビンディングだと思います。
そして実はこの選び方次第では怪我などにもつながってしまう恐れもありますのでしっかり選んでみてくださいね。

ちなみに今回の記事を書くにあたって私もそれなりに色々と勉強させて頂いたのが、大阪にある「サンワスポーツ様」にて質問させて頂きました。
まだまだ他にも色々なビンディングを取り揃えてありましたのでお近くの方は是非行ってみてください。
このビンディングや道具選びに関しては私も今回はメーカーの紹介文を引用したりして書かせて頂きましたが実際に使ったことのある方からお話を聞いたりしながら選ぶのがベストだと思います。

まだスキー自体が選びきれていない皆様には以下の記事も是非参考にしてみてください。

ビンディングを選んだら取り付け位置にもこだわってみてください。
【セットバック】ビンディングの取り付け位置の話【セットフロント】

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November 23, 2019/GEAR/

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