ICEYクラシックス
ICELANTICライダーの過去の功績を紹介していくコーナー、ICEYクラシックス。
第四回はギャングスタスタイル全開のJaron Stadler(ジャロン・スタッドラー)
Jaron Stadler
J-Chronicles “A Short Film” from La Familia Channel on Vimeo.
まずはJaron渾身のソロ作品”J-Chronicles”からご覧いただきたい。
ジャンプ・パウダーとなんでもこなすオールラウンダーだが、やはりジブのスタイルが際立つ。NOMAD95のソフトフレックスを生かしたプレスやドライブが得意だ。J-Chronicles開始早々のノーリーには目が釘付けになる。派手さはないが難しい、上りからスピードゼロになってレールインや複雑なリダイレクトなどかなり玄人なトリックをしてくる。だが、肩の力の抜けたと表現すれば良いのか、難しい技も不思議と簡単そうに見えるスタイルを持っている。
ちなみにJaronは”酔っぱらう”のが好きなので、それこそ酔拳のようだ。
また、彼はX Games Real Ski 2016においてAhmet Dadaliの撮影パートナーでもあった。同じロケーションでそれぞれ異なるスタイルやカメラワークを見比べてみるのも面白い。
※Real Ski 2016: Ahmet Dadali https://youtu.be/TowJMXqhjk0
ホームはコロラド州Copper Mountainで、オフィシャルの映像にもよく登場。またAhmetが中心となって活動していたクルー、La Familiaの一員でもあった。
※現在La Faはそれぞれのライフスタイルの変化により、Ahmetの運営するキュレーションメディアとしての活動が主となっている。当時はMike HornbeckやSpencer Milbockerなど”G”なクルーで構成。
さらにフリースタイルスキーヤーのオリジナル文化といえる、“ロング着丈”を牽引してきたブランドの一つ、Tall T Productionsのライダーとしても長い経験を持つ。
A Morning at Keystone With Jaron and Keegan from Tall T Productions on Vimeo.
”G”とは困った時や驚いた時に、感嘆詞のようなニュアンスでふと口から出る”ジーザス(Jusus)”が変化した言葉。ジーザスは「イエス・キリスト」の事で、近年では宗教色を避けて“Jusus”は”Gees”と言い換えたり、“Oh my god”のことを ”Oh my gosh” や “Oh my goodness”と置き換えられることが多い。
そこからGangsta(ここでは単にワル、不良っぽいの意)のG的なニュアンスも加わり、非常に主観的な表現であるが「コンペ的ではない、スタイリッシュであったりワルさを感じるスタイルのトリック」が炸裂した際に一部界隈で使われている。
ICELANTICへの加入はかなり古く、2010にはすでにチームに。今も昔も変わらずにGなスタイルのJaron。その醸し出すワルなスタイルは惹きつけられる者が跡を絶たず、日本にもJaron使用ギアで揃えるコアなファンもいる。
※ちなみに本人に教えたら「俺やんけwww」って爆笑していた。
2019年の年始には新婚旅行で日本に滑りに来ていたJaron。本人曰く祝儀を全部突っ込んで、北海道から白馬まで行きたい所を全部回ったらしい。特に北海道のパウダーには心を奪われていた。
Jaron Stadler – Going For gold from La Familia Channel on Vimeo.
滑りのスタイルと同様に、コロラドで力みのないライフスタイルを送るJaron。30代中盤に差し掛かっても未だに滑りつづけ、常に魅力的な映像を発信し続けている。
彼の滑りにこれからも目が離せない。
さて4人について紹介したICEYクラシックスですがこれで一旦終了です。また数年したら、どちらも映像プロダクションStrictlyで活躍する若手、Calvin BarrettやParker Norvellを紹介したいですね。
今シーズンのStrictlyの新作バミューダでも熱いシーンを連発!
彼らからも目が離せない!
くんさん
ICEYクラシックス Vol.1 Leigh Powis
https://icelanticskis.jp/4032/
ICEYクラシックス Vol.2 Josh Stack
https://icelanticskis.jp/4145/
ICEYクラシックス Vol.3 Julian Carr
https://icelanticskis.jp/6867/
November 14, 2020/COLUMN/