スポーツでも使えるマスク徹底レビュー!

マスク、何使ってますか?

だんだんと雪のシーズンも近づいてきました。コロナ禍で新しい生活様式が求められる昨今では、自然の中で行うスキー・スノーボードも、ゴンドラやレッスンなどでマスク・フェイスカバーの着用が求められています。[1] とはいえ、すでに寒さ・日焼け対策としてフェイスマスクを使用していた方も多いですね。

そして例えばジムなど他の運動中や、仕事で着用しなければいけない場面も増えています。普通の不織布マスクや自作のマスクでは、呼吸の吹き返しが暑くて耐えられなかったり、速乾性を考えた生地で作られないことがほとんど。「メガネも曇るし…」とマスクをつけるのが億劫な方も多いのではないでしょうか?[2]

そこで今回は、スポーツ対応を謳うマスクを3種類の気になる使用感を自腹で徹底比較
普段のロードバイクやウェイトトレーニングで着用して徹底テスト! さらに私がスキー場で使っているフェイスマスクも紹介します!


[1] スキー場によってフェイスカバーが義務付けの所もあれば、協力依頼としている所もあります。

Vail Resorts – Letter to our pass holders. – https://www.epicpass.com/info/letter-to-our-pass-holders.aspx

No one will be permitted on the mountain without a face covering.

withコロナ時代の安心安全なスキー場を目指して、白馬エリアの3つのスキー場で冬季営業方針を決定 – https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000030029.html

・リフトについては、2人乗りペアはグループ以外での乗り合いを禁止するとともに、3人乗り、4人乗りリフトについては、グループ以外で乗り合う場合は1席以上間隔を空け、前を向いて乗車いただくことを徹底
・ゴンドラ、リフト乗車中のフェイスマスク、グローブ着用の協力依頼

[2] 厚生労働省の熱中症対策ガイドラインでも、屋外で十分なソーシャルディスタンスがとれる場合、マスクを着用する必要はないとされている。  – https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html

(1) マスクの着用について
マスクは飛沫の拡散予防に有効で、「新しい生活様式」でも一人ひとりの方の基本的な感染対策として着用をお願いしています。ただし、マスクを着用していない場合と比べると、心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇するなど、身体に負担がかかることがあります。
したがって、高温や多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなるおそれがあるので、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクをはずすようにしましょう。

mico P4P マスク

mico社はストッキングの製造メーカーとしてイタリアで1970年に創業した、スポーツ用ソックス・アンダーウェアブランド。ストッキング製造から出発したブランドだけあって薄手のソックスが良く[4]、私もしばらく愛用していた。


第一印象はデザインがカッコいい!

着用感は、男性用のLサイズは私には少し大きめ。鼻が高く彫りの深い欧米人向けの設計になっており、顔への密着度が低いと吐き出した息(以下 呼気)の吹返しが鼻から抜けてメガネも曇ってしまう。この問題は耳のループをすこし詰めればよい。

耳のループを調整して顔へ密着度を上げると、呼吸もしやすくなり全く印象が変わる。

位置合わせの安全ピン。位置を色々試して裁縫したい。

正面のグレーの部分から吸気し、横から呼気を抜く設計のようだ。

今回比較したマスクはスポーツ用を謳うだけあって、当然ながら呼吸がしやすい。呼気の吹き返しがすぐマスクの外に抜けるので、息が上がっても普通の不織布マスクのような不快感は少ない。

MICO P4Pは鼻が高い方向けの設計になっているために、鼻部分があまりがちだ。そのため耳のループを調整しても眼鏡の曇りが出る方もいるかもしれない。その場合は鼻筋の部分を高く上げて眼鏡の鼻パッドで押さえれば、かなり曇りは少なくなる。

気温が下がれば多少の結露は避けられないとは思うが、ロードバイクでテストした限りではかなり生地の速乾性が高く、汗でムレ感が出ることもなかった。もちろん、雪などでかなり濡れてしまえば同じようにはいかないだろう。

また耳のループを詰めてテンションを強めたが、太めのライクラ繊維を使用しているため、1時間程度の使用では耳が痛くなることはなかった。だがここは個人差の大きい所である。痛くなりやすい方には下記で紹介するNaroo Maskのチューブタイプ(ネックウォーマータイプ)をおすすめしたい。

今回は長期的なテストではないが、私が実際に長期間使用できた同メーカーの靴下と同じ繊維(Dryarn)なので、毛羽立ちの少なさなども期待できる。洗濯機使用可能なのも嬉しいポイントだ。

花粉に対するフィルター機能への言及はない。時期ではないのでテストできないが、北海道のシラカバ花粉に苦しむ私には気になるポイントである。

GOOD
・優れたデザイン。
・1,600円(税抜)と今回比較した中では一番安い。
・速乾性はかなり高い。
・洗濯機使用可能。

BAD
・顔への密着度が重要で、低い状態では普通の不織布マスクとあまり変わらない。
・耳かけ部分が調整できたほうがいい。
・鼻が低い人には合わないかもしれない。
・花粉フィルター能力に商品説明で触れられていない。
・耳かけタイプで耳が痛くなってしまいやすい方には、下記のNaroo mask F5sなど、チューブタイプがおすすめ。


mico P4PMASK
https://rexxam.com/MICO/product/mask.html

mico Website(オフィシャル)
https://www.mico.it/en/


[4] 薄手のソックス

ストッキング並みに薄いソックスだが、純銀をコーティングした繊維のおかげで極薄なのに足先も特に冷える印象はなかった。足幅がかなり広い私には、ブーツインナーの締め付けによる痛みが弱まってありがたい逸品だった。

https://rexxam.com/MICO/product/socks2.html

Amazon.co.jp : MICO XRACE https://amzn.to/3clX63v

OAKLEY CLOTH FACE COVERING FITTED

上記のように、マスクの快適度は吐き出した息(呼気)をどう抜くかが大きなポイント。
正しく着用しないと本来の性能とはかけ離れた評価になってしまう。

さて、アイウェアブランド大手のオークリーの製品はどうだろうか?

パッケージデザインによるとかなり後頭部に上げて着用する設計のようだ。また、後ろの生地のないLITEタイプもラインナップされているが、同様に頭の高い位置で留めている。

撮影中の短い時間でも簡単にズレてしまい安定しない。

この低めのポジションでは、付属のゴムバンドを頭頂部にかけないとあっという間に下がってきてしまい、パッケージデザインの使用法のようにいかない。また、運動をすると下がらないまでもしきりに動いてそれが気になってしまい、かなり調子が悪い。当然密着度も下がり、呼気もが上手く抜けず眼鏡も曇る。頭頂部のゴムはルックス的にもどうなのだろうか・・・

色々と試行錯誤した結果、後頭部にかけると比較的安定するようだ。これはアメリカ人に多くみられるネックウォーマーの着こなしに近い。


アメリカのスキー場ではこんなかぶり方をよく見かける。
こういうかぶり方するってこと???

アメリカ企業であること、またパッケージデザインからこのような着こなしの影響を受けていると想像するが・・・。ズレは収まるが正直な所L/XLサイズなのになんだかキツくて間違っている気も結構する。とはいえ日本人はほとんどそういうかぶり方をしないので、満足度が低くなってしまう方が沢山いるのでは?

使用されている生地ハイドロリクスは速乾性は高いが、呼吸のしやすさは今回比較した他の2つに比べると劣る。密着度を上げて着用すれば、呼気の吹き返しはほぼなく不快感はない。つるつる系の生地なので、雪の付着は少なさそう。鼻の所はゆるめに作ってあるので花粉フィルター性能は弱そうだ。

しかしそんなことよりも、私の頭にはあまり合っていなかったようだ。ズレなければ使えないことはないのだが、そんな試行錯誤をしなくても即座に使えるいいマスク他に沢山ある。試作段階で誰も指摘しなかったのだろうか???

正しい着用方法についてWEBにも情報が全然ない!
もしかしてすぐディスコンになった売れ残り掴んじゃった???

コメントやツイッターで教えてほしい!

GOOD
・OAKLEYのロゴ入り。
・洗濯機使用可能。

BAD
・すぐズレる。
・頭頂部にゴムかけないとまともに使えないの?
・頭頂部にゴムってファッション的に良くなくない?
・生地は比較的呼吸しづらい。
・マスクなのに説明書が必要。


OAKLEY(オークリー) の [オークリー] Cloth Face Covering Fitted  L/XL を Amazon でチェック! https://amzn.to/3hyBZvT


Naroo Mask F5s

最近自転車界隈で話題になっているナルーマスク。私も自転車友達の口コミがきっかけで使っている。普通の耳かけタイプからバラクラバタイプまで様々な型をラインナップしているが、私が使っているのは短め丈で粉塵・花粉フィルター採用のF5sだ。

耳に引っ掛けるタイプでずり下がりを防止。

着用感は、かなり柔らかい生地と鼻の所のフレームで顔にしっかりフィット。密着度が初めから高く、呼気が“穴”の部分からだけ抜けるため眼鏡が曇ることも少ない。再三書いているがスポーツマスクの呼吸のしやすさは密着度が重要だ。フリーサイズで調整が不要な点は高く評価できる。

耳かけ部分は引っ掛けるタイプで、ちょっと外したいとき首にかかるので便利だ。流石にフルタイムに近い時間つけていると痛くなるが、耳かけタイプで痛みの出やすい方は試してみてほしい。また、夏用の冷感生地タイプ(F1s)や耳かけタイプ(F.U+)もラインナップされている。

自転車乗りに売れているだけあって、有酸素運動中も全く問題なく呼吸できる。呼吸が穴からだけ通るので、寒いと呼気が結露して口・鼻部分が多少不快になる。とはいえこれはマスク製品すべてにつきまとう問題だ。汗もすぐ乾くのだが、micoと比較するとmicoの方が速乾性が高く多少冷感に感じた。しかしどちらもかなり高いレベルだ。

一番感動したのが花粉フィルター能力で、春のシラカバ花粉時期、私はくしゃみ・鼻水が止まるくらいはっきりと効果を感じることができた。普段からつけっぱなしでも大丈夫なくらい呼吸が快適なのにここまで効果があるとは、私の花粉症で苦しんでいた時期はなんだったのか・・・というぐらいの気持ちである。

気になる点といえばまず価格だろう。3,200円(税別)は今回比較した中で一番高い。今ではその性能に対する金額として十分納得しているが、3,000円台のマスクは最初すこし躊躇した。

また、ウィンタースポーツに使うには雪が付きやすい生地の表面かもしれない。そしてフィルターと鼻のフレームを保護するため手洗いのみ。

不満点もなくはないが、普段から常用しておりお気に入りである。今回ブログを書くにあたって不満があまりないので書くことも少なく、「よいしょ記事になってしまうなー」と思い上記2つのマスクを買って比較してみた。

だが結局どれか一つを選ぶなら、花粉フィルター性能でナルーマスクを選ぶだろう。

GOOD
・呼吸がしやすいのに花粉フィルター能力が高い。
・チューブタイプは耳かけタイプで耳が痛くなりやすい方におすすめ。また、ちょっと外したいときに便利。

BAD
・高価格帯である。
・手洗いのみ。
・チューブタイプは首後ろも覆うため、暑く感じる方もいるかもしれない。


NAROO MASK F5s(ナルーマスク) 花粉対応スポーツ用フェイスマスク (ブラック) を Amazon でチェック! https://amzn.to/2E8EPKe

オフィシャルサイト F5s
https://www.naroomask.jp/showitemtop/naroo-mask-f5s/

オフィシャルサイト
https://www.naroomask.jp/


 

Anon MFI Fleece Helmet Hood

今回のマスクテストのジャンルとは異なるが、私がスキー場で使っているのはAnonのヘルメットフード。AnonはBurtonのゴーグル・ヘルメットブランド。レンズはもちろん、製品の細かな部分のクオリティが本当に高くて愛用させてもらっている。

磁力を利用し素早くレンズを着せ替えられるゴーグルは、フレーム鼻下にあるマグネットで連結するフェイスマスクとも連結できる。普通のフェイスマスクやネックウォーマーをゴーグルの下に挟むより曇りづらく、紫外線対策も簡単だ。

ヘルメットの上から被れるフードなので、ヘルメットを着用していても野暮ったいシルエットにならないのがお気に入り。

マグネット部分の取り外しも可能なので、ストリートでゴーグルをしない際も使っている。

GOOD
・ANON製対応ゴーグルと併用することで、磁石による付け外しが本当に快適。
・ヘルメットの上から被れる大きめサイズ。
・製品のクオリティ、統一感が高い。

BAD
・高価格帯である


Anon(アノン) MEN’S MFI HOOD CLAVA 2019-20年モデルを Amazon でチェック!
https://amzn.to/32DbXDh

Anon オフィシャルサイト
https://www.burton.com/jp/ja/c/anon


 

おわりに

今回紹介したように、したまま運動できるぐらい快適なマスクはあります。自作マスクなどつけ心地の悪さを感じている方におすすめです。

ですが熱中症など体調問題であったり、化繊に肌が弱かったり感覚が過敏など、マスクの着用が難しい人もいます。その健康上の理由を他人に明らかにしたくない方も多くいます。日本では着用が強制となっている場面は少ないですので、暗に着用を強要をするのでなく、お互いに配慮しあいたいものです。

今回のレビューですが、頭の大きさ、鼻の高さや耳の位置の個人差で着用感も大きく変わります。あくまで私の環境での感想ですのでご承知おきください。

今回紹介したスポーツ対応マスクで快適な日常とスポーツを楽しみましょー!

くんさん

 

追記1 ミズノ マウスカバー アイスタッチ


抽選販売が毎回即日完売となっているミズノのマウスカバー。新たに接触冷感素材「アイスタッチ」仕様のものも出たが、未だに生産が追いつかず、2020年9月末現在通常販売には至っていないようだ。
今回短時間ではあるが通常品・アイスタッチとも試用することができた。
第一印象はかなり通気性がよく、まるでマスクをつけていないかのように呼吸がしやすい。サイズはMであったが、そこまで窮屈でなく、少し大きめのようだ。水着生地は速乾性に優れ、ひんやりした感覚が気持ちいい。ただ低価格のマスクと同様に生地が切りっぱなしのため、耐久性には不安が残る。また短時間の試用では通常品とアイスタッチの性能差は実感できなかった。発汗した際に効果があるのだろう。
そこまで密着度が高くなくても呼気の吹き返しがないので、口の前に余裕がある。長時間つけたり喋る必要のある場合、こすれが発生しづらい。これは大きなメリットだ。
GOOD
・かなり呼吸の通気性がよい。
・口の前に空間がある。
・低価格【マウスカバー(全24種)無地:¥850 プリント:¥900 「アイスタッチ」マウスカバー(全4種):¥1200】
BAD
・抽選販売のみ。200万枚以上の生産計画だが未だ入手困難。
・特に耳かけ部分など、耐久性に不安が残る


抽選専用|ミズノ公式オンライン・マウスカバー専用サイト – https://special.mizunoshop.net/password
ミズノのマスク、抽選販売受付を6月19日12時から再開。新システム構築・在庫157万枚を用意 夏向け素材の接触涼感「アイスタッチ」採用マスクも登場 – トラベル Watch https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1260040.html


追記2 Naroo Mask F.U+


私のお気に入りのナルーマスク。今回耳かけタイプのF.U+を試用することができた。
花粉フィルター性能をもつ蛇腹形状の生地は呼吸がしやすい。前述のF5sと同様、鼻の部分にフレームが入っており、吹き返しで曇ることは少ない。
また耳かけ部分の長さ調整ができるので、密着度の調整がしやすい。所有者の感想だと、長時間の喋り仕事では口の周りのスペースが少なく、こすれが多少気になるようだ。

GOOD
・耳かけ部調整可能
・花粉フィルター能力が高い。
BAD
・口を動かすことが多いと多少こすれが気になる。


NAROO MASK の NAROO MASK(ナルーマスク) F.U+普段使いでも活躍する、高機能フィルターマスク。 (黒, Sサイズ) を Amazon でチェック! https://amzn.to/3mNfrLo
オフィシャルサイト F.U+
https://www.naroomask.jp/showitemtop/naroo-mask-f-u/
オフィシャルサイト
https://www.naroomask.jp/


追記は以上です。

September 23, 2020/GEAR/

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