新年になっていきなりですがライダーの伊藤ルカの大会引率で中国の吉林省・長白山(チャンバイシャン)に行ってまいりました。
中国吉林省・延辺朝鮮自治州と朝鮮民主主義人民共和国の要は北朝鮮と中国の国境にある山が長白山という所です。
今回はそこにある「Changbaishan Wanda International Resort」にスロープスタイルの大会があるという事でその模様と中国のスキー場事情について書きたいと思います。
長白山までの移動経路
長白山までは国際線が無いため一旦中国の国際線の乗り入れがある空港まで行き、そこから中国国内線に乗り換えて向かいます。
羽田空港国際線 – 天津浜海国際空港
今回は羽田空港から出発して中国に行ってきました。
相変わらず少しでも旅費を安くしようということで羽田空港を深夜に出発する初めて乗る航空会社(天津航空)の便で天津浜海国際空港(てんしんびんかいこくさいくうこう)に向かいます。
天津浜海国際空港に早朝に到着しそこで長白山行きの便へのトランジットがなんと12時間…
しかもこの空港は最近国際線が乗り入れるようになったのか、国際線がある第1ターミナルはとっても閑散としています。
国内線は第2ターミナルなので移動をするのですがなんと徒歩ですぐ、実際参考になるかはわかりませんが第1ターミナルの出発階横を見ると写真のようにわかりやすく書いてあります。
第2ターミナルは薄っすらと窓越しに写っている所です。
第1ターミナルはとっても閑散としていましたが第2ターミナルはそれなりに広く賑やかでした。
ここで12時間の待機、当初荷物を預けて天津市内まで観光に行こうと思っていたのですが、なんとスキーバッグがでかすぎて預かってもらえないということでずっと持ってないといけないので空港に缶詰です。
天津浜海国際空港 – 長白山空港
なんとか12時間、時間を潰しきり長白山行きの飛行機に乗り込み移動です。
ちなみに中国の国内線は荷物の預け入れが2時間前まで受け付けてくれませんので荷物を預けたあとすぐに保安検査場に行くのをおすすめします。ひどい時は保安検査場で1時間くらい時間かかってしまいますし荷物預ける時のカウンターもものすごい行列になりますので地味にギリギリになります。
保安検査場を抜けるととにかく先が見えないくらい縦長の場所が現れます。
間違って一番端の乗り場だった場合は1kmくらいあります…
なんとか乗り場に到着して無事に長白山行きの飛行機に乗ることが出来ました。
無事に長白山に着いた頃にはもう夜でした…
長白山空港 – 吉林省 白山市 撫松県 東参村
無事に到着したらタクシー(70元)に乗り「Changbaishan Wanda International Resort」の最寄りの街(吉林省 白山市 撫松県 東参村)まで移動します。
実際スキー場の横、リゾートにももちろんホテルなど宿泊施設はたくさんあるのですが、とにかく高いので今回はそれなりに滞在するということで格安の宿泊施設にて宿泊することにしました。
ちなみに中国では国際免許を持っていても車の運転が出来ないので移動は全てタクシーです。
中国のタクシーはとにかく安いので気軽に使えます。
タクシーに乗ること約20分、今回滞在する街に到着しました。
ここまでの移動時間、なんと20時間…本当に長かった。
そして見ての通り中国の超田舎の町です、この街では一切日本人などには会えません、そして英語すら通じません。
Changbaishan Wanda International Resort
翌朝になり、やっと「Changbaishan Wanda International Resort」に行きます。
もちろん移動はタクシー(40元)です。
中国ではタクシーを呼ぶ時にDiDiというアプリを使います、いわゆる中国版Uberですね。
日本語版のアプリもあるのですが、それは中国では使えませんので要注意、使いたい方は中国版の方をダウンロードしましょう。
使い方は至って簡単、登録をして行き先を入れるだけ、Uberと使い方はほぼ一緒ですね。
こんな感じでGPSで自分の居場所と近くにタクシーがあるとリアルタイムで表示してくれます。
事前に予約をしておくことが出来るので便利です。
無事にリゾートに着きゲレンデに出ることが出来ました。
スキー場のリフト券は日本のICチケットと同じで購入します。
1日券が220元/1人なので日本円にして3500円くらい、このリゾートにしては比較的リーズナブルと言えばリーズナブル。
充実のパーク「TIGER RIDGE Terrain Park」
ここのリゾートはなんと言ってもパークが充実しています。
元々長白山エリアの別のリゾート「TIGER RIDGE」を吸収して「TIGER RIDGE Terrain Park」としてここに移植してしまうほどです。
言葉では簡単に言ってますがかなりありえないことしてます。
中国のスキー・スノーボード、フリースタイル系のナショナルチームはみんなここで練習しています。
上の写真は正面の中級レベル用のパーク。
そしてこちらが大会などにも使われるメインのパーク。
どうやら本当はもう少し大きいのを作る予定だったようだが今回の大会には間に合わなかったらしい…
それでもこの季節にこれだけのパークが完成しているのも凄いと思う。
晴天率が高く乾燥している山頂付近
ここのリゾートの特徴としてはとにかく晴天率が高く、そしてとっても乾燥している。
そのせいか平均気温は-20℃…極寒。
息も白くならないくらいです。
ちなみに写真左奥に見えるのが長白山、その山の向こうが北朝鮮になります。
大会の観戦中にまさかの現象
今回は大会の引率ということでスタートエリアなどで様子をずっと見ていました。
早朝にまさかの現象が起こりました。
サンピラーです。
氷点下10℃から20℃くらいでダイアモンドダストと共に見ることが出来る現象だそうです。
まあそれだけ寒いということです。
せっかくこんな現象になりましたのでキッカーの横にあったのでこんな写真も撮ってみました。
サンピラーの中に飛んでいる選手を入れ込んでみました。
せっかくならもっと近くで撮りたかったのですが、コース内に入ることが出来ずこれが限界です。
大会の結果は!?
今回はライダーの伊藤ルカの引率だったので大会の結果なども気になるところですよね!?
結果は見事2位になりました。
本人としては今シーズン初戦にしては良い成果が出せたのでは無いでしょうか。
中国の最近の事情
突然話は飛びますが私も久しぶりに中国に行ってまいりました。
前に行ったのが2012年でしたのでかれこれ8年振りでした。
そしてその間に中国は大きく文化が変わっていました。
精算は現金でもカードでも無くスマホのQRコード決済が主体
変化した中でも一番大変だったのが決済…要はお店などでの支払いですね。
これだけの田舎でしたのでまだ現金文化が残っていると思ったのですが、現金を出すとまさかの受け付けてもらえない…じゃあカードはという事でカードを出しても受け付けてくれない…
結果最初の支払いはなんと周りのお客さんに現金を渡してスマホのQRコードで決済してもらうという。
もはやこの電子マネー文化はここまで広がっていたとは予想を上回っていました。
約8億人が使っているという電子マネーアプリ「Alipay」
という事で私も急遽色々と調べて使ったのがこちらのアプリ「Alipay(アリペイ)」
これは世界最大のQRコード決済という位置づけになっているみたいでネットショップの最王手アリババが出している決済アプリです。
でも実は簡単には外国人には使えなかったのですが最近はTourPassというので使えるようになりました。
元々は中国国内の銀行に口座を持っていないと使えなかったのですが…
もう一つ有名なQRコード決済はWeChatPayというのがありますがこちらは外国人は使用することが出来ませんでした。
登録方法などは比較的簡単でとりあえずAlipayのアプリをダウンロードして順を追って登録していくのですが、外国人が使う場合は選択画面でTourPassを選択するということだけ間違えなければ大丈夫です。
TourPassは仮で上海銀行にお金を預けることが出来最大で2000元までチャージすることが出来ます。
日本円にして約30000円くらいです。
これだけあればとりあえずは十分です。
使い方は簡単、日本でもほぼ同じ使い方が出来るのがPayPayですね。
私も日本ではこちらのPayPayを使っていたので簡単でした。
なぜこんなにもQRコード決済・電子マネーが普及したのか!?
これは通貨の単位事情が大きく影響していると言われております。
中国の紙幣で一番大きい金額が100元、日本円にして約1600円、これでは大きい買い物した時にめっちゃ大変です。
日本円にして16000円くらいの物を買おうとすると100元が10枚も必要になってしまいます。
つまり16万円の買い物しようとするとそれだけで100元が100枚…
財布パンパンになってしまいますよね…
あとは現金に対する信用度も影響しているみたいです。
中国は偽札が多く流通しているため、現金が本物かどうかが怪しい部分もあるためこの電子マネーが広がったのだとも言われています。
だからと言ってカードもあるじゃないかって思うかもしれませんが、このQRコード決済が何故にもここまで広がったかというと個人間での現金のやり取りも出来るというのがポイントとして大きかったみたいです。
振り込みとかの手間も省けますし確かに今回使ってみてすごく便利でした。なにせ自販機に現金入れる場所が無いくらいですからね…
連絡手段は「WeChat」日本で言うところのLINE
日本では現在の連絡手段として多く使われているのがLINEですが中国国内で通信に制限が入っていて普通にはLINEを使うことが出来ません。
※VPNの設定をすれば使えます。
そして中国で最も普及している連絡手段は「WeChat」という訳です。
使い方は色も似ていますがLINEとまったく同じです。
どれくらい使われているかというとなんと人口の80%(中国の人口約14億人から換算すると約11億人)が使っているというから驚きです。それ以外に私の様に中国に行く外国人も使っていると考えると15億人くらいが使っているアプリということになりますよね。数字だけで言えばLINEよりも使用人数は遥かに多いと思われます。
ハンパない普及率…もはやインフラ。
実は今回の大会の案内も全部このWeChatのグループで案内されます。
完全に必須ですね。
まとめ
久しぶりの中国でしたがリゾートの凄さももちろんですが、それよりもこの生活環境の変貌ぶりがなによりビックリしました。
日本の未来もきっとこういう風になっていくのかなーなんて考えながら過ごしていました。
リゾートとして楽しめるかと言えばまだホスピタリティだったりが完成しきっていない感じだったのですが、あの施設の大きさにホスピタリティが加われば間違いなくこれからは遊びに行くためのリゾートになることでしょう。
その際には是非スキーに行く新たな場所として考えてみてはいかがでしょうか!?
January 16, 2020/TRAVEL/スキー場リゾート中国