スキーヤーが意外と知らないインラインスケートの世界

来期の板が入荷したりスキー雑誌が発売になったりともうスノーシーズンの便りが届いてますが、板を履いて雪山に立つまでがオフトレシーズンです!

そこでショーゴ、くんさんに続き今回は西條がインラインスケートの世界を紹介します!

フリースキーを始めた時にオフトレとして始めたインラインスケートももう18年という長い付き合いに。

ここではインラインスケートって実際にどんなものなの?滑る場所は?本当にスキーのオフトレになるの?などなどを紹介します。

ちなみによく間違えられる「ローラーブレード」は会社の名前なので正式にはローラーブレード社のインラインスケートですので注意しましょう笑

では本題に戻して…まずは…

インラインスケートの種類

インラインスケートと一言で言ってもスキーと同様に色々なジャンルがあります。
・アグレッシブ
・スラローム
・フィットネス
・ホッケー
・アルペン
・スピード
などなど色々あるんですが、ここでは自分がやっているアグレッシブについて紹介します。

アグレッシブインラインスケートとは…

カテゴリはエクストリームスポーツになります。
アグレッシブの中でさらにバート、パーク、ストリートと分かれています。

バートとはハーフパイプのことです。
インラインスケートで有名な安床ブラザーズはこの競技の世界チャンピオンです!


この上の写真は白馬のトゥループレーヤーズのバートでの安床武士のエアー。

パークはスキーのパークと同じようにジャンプ台やレールなどが整備された施設で行います。


この写真は富山の桜ヶ池スケートパーク。石川スケーター西口和彦のスパインでのフェイキー360°

ストリートは街中のハンドレールを擦ったり階段などを飛んだりします。とにかく何かできそうな物があれば使います。


長野のプロスケーター関口フミナガのハンドレールでのグラインド。

こう書くとフリースキーと結構似ている部分がありますね。
ストリートで使うハンドレールは冬はスキーで使ったりします。
ただ用語は少し違うかもです。
主にストリートではコンクリートの角などを擦るのですがその角のことをカーブ、飛ぶ階段などのことをステアと言います。
最後の動画ではカーブ、ハンドレール、ステアなどが出てきます。

オフトレ効果

①板の中心に乗れる
これはスキーと違って前後力に耐えてくれる板がないので、ちょっとでも後傾になるとすぐに後ろに転びます。前傾も同様で前に転びますが最初は後ろに転ぶ方が圧倒的に多いです。
ただ滑ってるだけならリカバリーできますが、飛んだ後にそれになると顔着したり後頭部強打したりで危ないです。常に中心に乗ることが大事になります。

②Rの使い方が上手くなる
Rの使い方が上手い人は信じられないぐらい高く飛べます。実際にはジャンプ台を飛ぶ時Rを漕ぐんですがスケーティングするわけじゃなく体の伸び縮みだけで漕ぐんです。ハーフパイプの場合一往復で4回漕ぎます。
スキーでも一緒でただただスピードに任せて飛ぶよりRを使って飛ぶ方が高く大きく飛べます。

③スケーティングが上手くなる
スキーヤーにインラインを履かせたら漕げるけどスケーティングできてる人は少ないです。
スキーの平地移動の漕ぎ方なのでバタバタしてる人が多いですね。
自分も最初から我流でやってたら当時スケートパークでスケーティングなってない!って言われて教えてもらいましたが全然違いました!
そのあとはスキーでもそのスケーティングになりスムーズになりました。

④よりクリエイティブな考えが身につく
みんな同じ環境(道具、設備)で滑るのでそこでどれだけオリジナリティを出せるかが鍵となってきます。
スキーでもBOXをハイクしながら色々とトリックを追求することがあると思います。そこに単純にインラインスケートのトリックの要素も追加されるので、スキーだけでは考えもつかなかったクリエイティブな発想が出てきます。
エアーも一緒でインラインスケートのスタイルが自分の選択肢に追加されます。

⑤攻める心が養われる(気がする)
ずっとコンクリートを相手にしてると雪あるし大丈夫っしょ!って気になります。
あとハンドレールとかボックスとかに対して恐怖心はちょっと和らぎます。
スキーでレールに乗るよりインラインでレールに飛び乗る方が断然怖かったので。(インラインでのレールインは基本サイドインです)

⑥リカバリーが上手くなる(気がする)
クラッシュしたら雪と違ってコンクリートなので痛いです。必然的に痛くない転び方を習得します(な気がします)
自分の中では横落ちが一番痛くなかったのでスキーでも横落ちするようになりました(個人差大)
ただし、これはある程度のレベルまでの話です。

スケートブーツの説明

各部の名称(大まかに)


写真のようにブーツ、フレーム、ウィール(ベアリング入り)で構成されています。
ブーツとフレームが一体になっているブーツもあります(USDのAEONシリーズ)が、基本的に写真のように分かれています。
アグレッシブのブーツとフィットネスブーツとの大きな違いはフレームの形状です。
アグレッシはグラインドトリックをするので真ん中にレールなどに乗りやすいように凹みが設けられています。
あと手すりやコンクリートに擦るため素材が樹脂です。フィットネスブーツのフレームはアルミなどを使用しています。(最近はアグレッシブでもアルミフレームが出てきました)

また、アグレッシブのブーツを見てよく質問されるのがなぜウィールが2個しかないのか?ですが…
真ん中のウィールがアンチウィールという樹脂の固い小さなウィールや樹脂のブロックになっているんですが、これはカーブ(コンクリートの角)やボックスやランプのコーピングなどグラインドトリックをするときに引っかかり難くするためです。
ランプのコーピングとは下の写真のグラインドしている黒い部分(鉄パイプ)です。
もちろん4輪ともウィールの人もいますがグラインドトリックをする人はほぼこの状態です。
ただし、2ウィールは単純にグリップが半分になるので横滑りしやすく慣れるまで滑りにくいかもしれません。
バート競技は4ウィールの人が多いです。

そしてもう一つ多い質問がブーツはどこで買えるのか?です。
店頭に並んでいるのはかなりレアケースで実際に見ることができないのが現状です。特に地方は。
なのでサイズ感や自分に合っているかなどは使っている人に履かせてもらうか聞くしか方法がありません。
稀にリサイクルショップに置いてある場合があり履けたりもしますが、購入は基本的にネットショップになります。

スキーヤーにオススメはRazorsやUSDというメーカーのブーツがクセがなくて履きやすいです。ハードブーツなのでスキーブーツに似てる気がします。
最初は全て組まれた買ってすぐ滑れる状態のものを買うのが良いでしょう。
(ブーツオンリーとして売られているものがあるのですが、それは上の写真で言う”ブーツ”の部分のみなので注意が必要です。)
慣れてきて自分なりに好みなどが出てきたら、それぞれのパーツを交換してカスタムするのも良いです。
ブーツ、フレーム、ウィール、ベアリングなどそれぞれ特性の違うパーツがあります。
自分が使っているレメディというメーカーのブーツはクセの塊です(笑)
でもブーツの形が好きだったりグラインドが低いスタイルが好きな自分にはとても合っています。

アグレッシブブーツを扱っているショップを何店舗かリンク貼っときます。

PAPASU:http://www.shop-papasu.com/
SENARAMP:https://senaramp.stores.jp/
Deeport:http://www.deeport.com/

滑る場所

最初は大きな駐車場などでスケーティングの練習やカラーコーンを立てて飛び越えてでジャンプしたりして滑ってました。
コーンを2つ置いて(もちろん立てて)徐々に離していき飛べる距離を競ったりも楽しかったです。

徐々にグラインドがしたくなるとハンドレールやカーブ、ステアなどがあって周りに民家が無く人気が少ない公園を探して滑ってました。
石川にはスケートパークがなかったので基本ストリートでしたね。
ストリートは結構グレーな部分があるので気をつけましょう。(たまにお巡りさんにサインをねだられます)

慣れてきたら(というか近くにあるなら最初から)スケートパークで滑るのがいいと思います。ただし、それぞれのパーク独自のルールがあったりするので最初はローカルっぽい人の動きをよく観察して、セクションをどう使っているかを確認すると入りやすいです。そしてある程度スタート地点的な場所があったりもします。
パークは初心者が行きにくい雰囲気もありますが基本インラインスケーターは優しく色々教えてくるので安心してください。

インラインスケートは道具さえ揃えてしまえば非常に手軽なオフトレだと思います。
スケーティングなら家の前でもできちゃいます。
街灯さえあれば夜でもできます。(むしろストリートは夜滑ることの方が多いです)
しかも無料のパークもあるので経済的!
お金が必要なパークでもスキーのオフトレ施設やスキー場ほど高くないですよ。
何かイベントがあれば告知するのでぜひ一緒に滑りましょう!

質問はいくらでも受け付けますので気軽に聞いてください!

では最後に実際にどう滑ってるのか分かりやすくストリートスケートの動画をどうぞ!(2014年に作った映像です。)

もう一つ、新しいジャンル「アーバン」のインラインスケートの映像です。(2020年追加)

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September 26, 2018/LIFESTYLE/

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