Pioneer/Riveterが設計変更!一体なにが変わったの?

Pioneer/Riveterが設計変更!?

3月に入って試乗会シーズンも本格スタート!

ICELANTICの21/22年モデルの大きなトピックはSaba Proにセンター107mmが登場!と、その影に隠れてしまいがちだが、Pioneer/Riveterのテールがツインチップではなくなったことも大きなニュースだ。

左:新設計のキックが抑えられたテール 右:これまでのツインチップ

ライダーの使用率も高く目にする機会も多い、Nomad95やPro Collabシリーズ(Saba/Nia)に比べて地味な印象のあるPioneer/Riveterだが、デザインや機能性が上手にまとめられていて非常に乗りやすい板になっている。

Pioneer 96を例にとって、オールマウンテンコレクションはどんな板なのか、そして一体何が変わったのかをレポートしていこう。

オールマウンテンモデルとは

オールマウンテンモデルのPioneer/Riveterは、フリーライドモデルのNomad/Maidenと比べるとトップからテールにかけて細くなっていくテーパードシェイプ。テーパード設計のメリットは、テールをズラしてのコントロールがやりやすく、いわゆる“普通の板”や基礎スキーモデルに慣れている方でも違和感なく入りやすい。また、フリーライドモデルはビンディングの取り付け位置を前気味にすることを考慮して開発されているため、慣れていない人には滑りづらさや違和感を持たれることもある。

グラフィックデザイナーのトラビス・パーの魅力が全力で表現されているNomad/Maidenのデザインは、主張が強すぎると感じられる人もいる。そんな方たちに向けて、Pioneer/Riveterでは山の美しさをシックなデザインで表現している。

このような板のすみ分けだったのだが、これまでNomad/MaidenとPioneer/Riveterのどちらもツインチップであったために「両方ともフリースタイルモデル?」と勘違いされてしまうこともあった。そこでフラットテールへ設計が変更され、フリースタイル/オールマウンテンモデルの差別化が図られることとなった。

 

左:新設計のフラットテール 右:ツインチップバージョン

Pioneer96

今回紹介するPioneer 96は、センターサイズが86mm・96mm・109mmとある中で、もっとも汎用性に優れたモデルだ。板の太さはパウダーの時だけでなく、午後の荒れたゲレンデや、春のザラメでの安定感と滑りやすさにつながる。試乗会では「いきなりこんな太い板乗れるかな?」といった先入観はひとまず脇において、その安定感と走破性を試してみてほしい。

さて、Pioneer 96は男性が乗るには軽快感と安定感の絶妙なバランスである。軽さと安定感は相反する要素ではあるのだが、近年軽さと安定感を両立した欲張りな板が増えている。Pioneer 96もそんな一本だ。

より太い板で同じくらい軽いものを探している方にはRiveter 104を、小柄でパワーに自信のない男性の方にはRiveter 95を、ぜひ試乗してみてほしい。

フラットテールに変更されたPioneer 96は、ターン後半で板を走らせる動作をしたときにしっかりと有効エッジの長さを感じられ、より伸びやかなターンが味わえるようになった。新雪で試すことはできなかったが、ゲレンデで試したのと同様に、より走らせていくターンが気持ちよくなっているだろう。ターンの導入から中間までのキレや走破性に関してはこれまで通りだ。

似たサイズのNomad 95と比較すると、Pioneer 96は高い走破性と板の張りがあってスピードを出して楽しむのに向いている。

20/21シーズンで廃盤となるSabreシリーズと比較すると、Pioneerはテールのエッジグリップが控えめで、ズラしてのコントロールがしやすい。しかし切っていくこともできる絶妙なセッティングになっていて、気負うことなくクルージングを楽しむことができるだろう。この特性は“1日乗っていても疲れづらい”というメリットになる。

 

シックなデザインと合わせ、ゲレンデクルージングで自然を感じて癒やされたいときも、ストレスを発散するために積極的な攻めの滑りをするときも、この板は常に寄り添ってくれる相棒になるだろう。ノーズに入ったロッカーのおかげで新雪の日はもちろん、ツアービンディングをセットしてバックカントリーにも対応できる、懐の深い板だ。

March 13, 2021/GEAR/

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