肩パウの野沢温泉から送る!パウダースノーの滑り方!!

皆さん滑ってますかー!!
今日はパウダースノーの滑り方ってどうすればいいのか、っていう話をしたいと思います!

いつもゲレンデはギンギンにターンして、楽しく滑れるのに、
新雪が降ったら、「なんか上手く滑れないし、今日は休みにしようかな。。。」なんて人。
いませんか!?

実は10年くらい前の僕はその一人でした。

大雪の日は寒いし、うまく滑れないし、パーク空いてないし。
お家でぬくぬくがサイコ~!!

って思っていました。

そんな僕が、どうやってパウダーフリークになったか。
何を練習したか、という事ですが。

まず、最も重要なのは、板を替えるという事です。

一つのブランドのスキーを見ていただくと板に多くの種類があります。

それだけ、板には山の斜面の向き、不向きというものがありまして、
ゲレンデで100パーセント楽しい板が、パウダースノーでも100パーセント楽しいか、というと
そこまでの汎用性は持ち合わせてない、というのが実情です。

現在ではゲレンデを100パーセント楽しめる板で、パウダーもちょっとは楽しめる。
といった、良い所取りの板も多く出ていますが、基本的に、
ゲレンデとパウダースノーの斜面は全く性能が逆の板が楽しいので、
まずはゲレンデ用とパウダー用の二本の板を所有する事を強くお勧めします。

例えば、セイバー80はまさに100パーセントゲレンデを楽しめる板ですし、
ゲレ脇のパウダーなどは非常に気持ちよく走破できる板ですが、ドパウダーの斜面には向きません。

逆にノマド125はまさにドパウダー用の板で、気持ちよくゲレンデを走破することもできますが、
スラロームやモーグルなどの競技で使って結果が出るか、と言われればそれは無いといえるでしょう。

二つの板を比較してみましょう

SABER80は板が細く、エッジを使いやすい構造の為、面積が狭く、浮力がありません。
雪はもともとが水の事を考えていただくと、その上に居る(滑る)為には浮力が重要になってくるのは
ご理解いただけると思います。

なので、パウダースノーを滑るときは単純に板の面積を広くしてやる必要があります。
NOMAD125はその太さで面積を確保しています。
※その為パウダースキーの事をファットスキー(太っちょスキー)とも言います

また長さも面積に影響が出ます。
カービングスキーなどは身長ー10cm程度で合わせるのが定説かと思いますが、
パウダースキーは身長より10㎝程度長く設定します。

ちなみに河野祥伍は157㎝60kgで180㎝のNOMAD125をドパウダーの時に使っております。

だからと言って、180㎝の人が2mのパウダー板を求めても、なかなかそんな板はないので、
筋力や体重との相談をしていただくのがいいと思います。

また、とても重要なのはロッカー部位がどの程度の長さか。という事です。
ロッカーが短い板は、板後方に強いテンションをかけてノーズを浮かせてあげないと、
パウダーの中に潜っていってしまって、スピードが死んでしまいます。

長いロッカーの部位を誇る板を選ぶのが良いかと思います。

また、硬い板よりも柔らかい板の方がパウダーでの浮力を感じやすいです。
硬い板でロッカーしていない板は出来る限り後傾になって、ノーズを雪面に出さないとパウダーで浮力を得ないのに対して、
柔らかい板は軽いテンションで、ノーズが浮き出てきます。

なので、新雪用の板は柔らかいものが多いです。

続いて変えるのは滑りです

パウダースノーが良く積もる場所は森の中やゲレンデではないBC斜面などが多いです。

そうなるとゲレンデでの滑りがそのまま使えるわけではなくなってきます。

まず、ゲレンデではしっかりとタン(スネ部分)に力をカケ、
板に乗るために、前傾のポーズを取っていきます。
その為、後傾はあまり良くないとされ、後傾=悪い形と思っている方が多いかもしれません。

ですが、パウダー斜面では後傾にならざるを得ない時が多くあります。

というか、最初パウダー初心者の方はまず必ず後傾で滑ってください。
マジで、これはかなり重要です。

なぜかというと、パウダーで前傾姿勢を取ると、ほぼ100パーセントノーズが刺さります。
そして、前向きに転びます。

前向きに転ぶのはパウダー斜面で絶対NGといえるやってはいけないことの一つです。

なぜか。

まず障害物への衝突が考えられます。
そして、ビンディングの解放による板の紛失も考えられます。
さらには、パウダーに頭から埋まって窒息する可能性も考えられます。

つまり、ゲレンデでイケイケの滑りが出来ている人ほど、
パウダー斜面に来ると、危険性が上がるといっていいかもしれません。

まずは、後傾で滑り、パウダー斜面とはなんぞや。というものを深く感じ取ってみてください。

ちなみに、これも板の柔らかさ、そしてロッカーの角度と長さが深く滑りにかかわってくる点で。
ロッカーの角度がきつく、長く、そして板が柔らかいほど、しっかりとした前傾姿勢が取れるようになってきます。
この点は後々考えましょう。

まずお約束は、深雪斜面初心者はまず後傾で滑る、という事です。

さらにターンも変わります。

ゲレンデを滑っていると、ターン弧の大きさを変えず、
次のターンへどうつなげていくか、という事を重視されるかもしれませんが、
パウダー斜面で最も考えることは、障害物をどう避け、良いラインを描いていくか、という点です。

ギタパウ(人が滑ったラインが多いパウダー斜面)であれば、どのようにそれと付き合っていくか、
濃霧であればどれだけ安全なルートを選択できるか。

まぁ、この辺は本当に滑りながら習得するしかない事なので、まずはゆっくり、しっかり。新雪斜面と付き合いましょう。

続いて、パウダー斜面初心者がやっておいた方がいい練習が、
パウダーで転んだときの立ち上がり方です。

パウダー斜面での頭から転んだとき、近くに人がいないとマジで死を覚悟することがあります。
なので、友人等がいる、安全な斜面で思いっきりやってはいけない感じで頭から雪に、板を履いたまま突っ込みましょう。

そしてどうしたら抜け出せるかを、みんなでトライしてみるといいと思います。
ビンディングを外し、ストックをついて立ち上がる。
それだけの事が恐ろしく難しく感じるかもしれません。

20秒くらいで回りのみんなは助けてあげてください。
それくらいで顔が出てこない場合はまじで死にかけている可能性があるので。
その辺は冗談ではなく、しっかり気を付けて練習をしてみてください。

最後に注意をいくつか。

まず、ツリーホール。
木は生きていて、外気温より高い温度をしています。
その為、木の近くには穴が開いている可能性が非常に高いため、
木へ近づくのはとても危険です。
人間、なぜか木に近づきたくなるのですが、やめておいた方がいいですね。
ツリーホールに落ちた死亡事故等も一冬に数件報告されます。

次に、雪崩です。
このリスクばかりは簡単に説明できないので、別の記事に回そうと思います。
装備をそろえ、練習をし、情報を収集して、滑走に臨みましょう。

さらに、遭難。
皆が行ってるから,行くはウルトラ危険ですので絶対やめてください。
その山に詳しい人、または専門の知識がある人と行動してください。
一人で深山に立ち入るのも危険です。
どれだけ知っている山でも、板が片方でも紛失したらマジで死にかけます。
怪我をしたらいつもの能力の数パーセントしか出ない可能性もあります。
なので、友人及び連絡手段を持って山に行きましょう。
友人は下に居て、もう上り返せない、なんて可能性もありますからね。
多くのシチュエーションでいろんな練習をしてみるといいですね。

さて。そんななんか難しい事を多く言いましたが、
結局、僕が一番大好きなのはパウダーを滑っているときです。

白い粉に狂う。などとスキーヤーは表現することが多いですが、
やはりパウダーを滑るのはゲレンデを滑るのとはまた全く違う楽しみがあります。

なので、用具をそろえ、リスクを回避し、経験を積んで、ぜひ楽しいパウダースキーをしてください!!

皆さんとパウダースキーをご一緒出来るのを楽しみにしています!

January 30, 2019/COLUMN/

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